瀧：　う〜ん、やっぱ僕は、山口での台風19号直撃ですね。

まりん：　そうそう。すごかったですよ。ジャンプすると、後ろにまっすぐバック するっていう。

卓球：　…と、ここまで読んで不思議に思った人がいると思うんだよ。なんか今日は 異様に電気グルーヴ、つまらねえなって（笑）。

瀧：　でも、今日はこれを貫き通そう。

卓球：　貫き通すか。あのね、今日はまりんをフィーチャーしようということで。 これで、まりんの人となりを。

瀧：　困った時は俺たちがちゃんと、助け舟出すから。やっぱメンバーである限り は、君もそれくらいはねえ。

まりん：　でも俺はしゃべり下手だもんな、マジで。最近ホント思うけどさ。どうし てあんなに下手クソだと思う、俺。

瀧：　いや、そんなことよりね、まりんは酒が弱すぎる。

まりん：　あ、そうなんですよ。昨日も大阪でムスタングAKAとかと飲んでたん だけど、俺ビール三杯か四杯でべろんべろんになっちゃって、外に出てギャーと か暴れちゃったらしいですよ（笑）。

卓球：　ちょっと、ちょっとまて。ここはその場にいた瀧に、客観的に見たことを 話してもらおうか。

瀧：　客観的に言えばね、こいつは、すごい自分をかばってる（笑）。そんなにさら っと言えるようなことじゃありません。

まりん：　いや、俺もさ、飲んでたから、細かく覚えてないんだけど。

卓球：　よし。瀧から細かく聞こう。

瀧：　まず、おまえはもう店を出てるけど、俺はもう一度店に戻したい。

卓球：　なるほど（笑）。

瀧：　で、うちらのライヴPAをやってる田中さんって人がいるんだけど、まりん がその横に座ってさ、酔っぱらって、なんかもんのすごい無礼な口きいてんの。

卓球：　PAの叩き上げの人で、業界長いし、俺達も礼儀正しくしてるんだよな。

瀧：　なのにこいついきなり「田中さぁん、この酒はねぇ、ぜんっぜん強くないっす よぉ」だって。もう挑戦的な態度とりまくっちゃって。「全然飲んでないじゃない っすかぁ、田中さぁん」もう俺ドキドキーッて感じでさ（笑）。で店を出たらさ ……なんていうの、白雪姫のまわりで踊る七人の小人って感じで。

全員：　（爆笑）

瀧：　わーいわーいとか言って、きゃっきゃきゃっきゃ走り回っちゃって。「ねえね え、次どこ行くのどこ行くの、ボクを置いてかないでねッ」て感じでさ（笑）。

卓球：　二十二歳の、大のおとなが（笑）。

瀧：　そっちにいたかと思うとこっちにいるっていう。マンガでさ、忙しい時なん かによく使う表現あるじゃん。いろんなところに人を描いておいて、その間を線 でつなぐって感じの。まさにそれ（笑）。

まりん：　えー、全然覚えてない。

瀧：　その時いたのがマネージャーとかイベンターの人とか全部で五人。みんな立 ち尽くしちゃってさ、パチンコの釘のように。こいつ、その間を縦横無尽にかけ めぐっちゃって（笑）。

卓球：　玉が暴れる状態（笑）。

瀧：　でその後、大阪のミナミってとこを歩いてた時、車と原付の接触事故があっ て。別に大したことなかったから、行こうとしたら、こいつ、現場の方まで走っ てっちゃってき、ピューッて（笑）。

卓球：　わーい、事故だ事故だって（笑）。

瀧：　で、何にもできねえくせに、心配そうな自で見守っちゃってさ。今、俺に何 かできることは？って感じで。

まりん：　そういえばあの時、振り返ったらみんな遠くの方にいたんだよな。

瀧：　とにかく、電気グルーヴの中で一番むちゃくちゃやるのは、実はこのまりん なんだよ。

卓球：　あとね、俺、この話はぜひとも触れたいんだけど。この前長崎でした、郷 土自慢の話。まず、これは読者に問おう。全国でどこが一番住みやすいか？

瀧：　その時はさ、静岡もいいし、博多もけっこう住みやすいですねーなんて話し てたら、こいつが横から首をずずずいっと出して。

卓球：　札幌出身のまりんが。

瀧：　でさ、「いや、北海道は四季がはっきりしていて住みやすく、一度住んだら決 して離れられない」とか言い出して。大体、冬が一年の七十パーセントを占めて るくせに、「四季がはっきりしてる」ってのは、なんだぁ？（笑）

卓球：　夏、海水浴できるのは一週間くらいで、泳いだ後に焚火やるんだろ？（笑）

まりん：　そそそ。焼肉とかして。

瀧：　そんな夏はねえ！

卓球：　で、初雪はいつごろ？

まりん：　十月の終わりかな。

瀧：　いつまで雪は積もってんの？

まりん：　大体、三月の末くらいまで…

瀧：　へえー？　てことは、六ヶ月、雪だ。どこが四季がはっきりしてるんだ。

卓球：　それに、雪もあるけどさ、あげく熊だもん（笑）。しかも、熊放送って放送 局まであるという（笑）。

瀧：　あと何だっけ。おまえの、静岡は平坦な無駄な土地が多いという発言。おま え、釧路のあの湿原をとう説明すんだ？静岡市くらいありそうな、あんな無駄な 土地を（笑）。

まりん：　だってあそこは鶴が来るもん。そういえばほんとに、鶴が来るのって釧 路だけなのかなぁ？　マジな話。

瀧：　そんなこと俺たちに聞かれても。俺たち鶴研究家じゃないんだから。

卓球：　高校、鶴学部じゃねえしな（笑）。でもさ、どう考えても、ここまで来て、 分が悪いとは思うだろ？

まりん：　そりゃ、言ってることはわかるけどさ。でも好きな人もちょっとはいる んじゃないかなと思って……。

瀧：　そりゃ、札幌を好きな人はいるよ、もちろん。俺たちも嫌いじゃないし。た だ、俺が一番指摘したい点はだ、札幌が日本で一番よくて？　四季折々の変化が はっきりしてて？

まりん：　してるじゃん！　だってさ……

（以後、延々と論争続いた未）

瀧：　わかった。結局、北海道が住みやすいとかそういう間題じゃなかったんだ。 ただ、まりんの愛郷心が強すぎて気持ち悪いってだけのことだったんだ。

卓球：　結論出たじゃん（笑）。