瀧：　これはねぇ、凄かったよね。

卓球：　オレさぁ、知り合いもいないしビクビクしてたんだよ。コイツの親戚の話、聞いてたしさ。葬式の時だっけ？

まりん：　瀧に向かって、いきなり「よっ、ピエール！」って言った話でしょ。

瀧：　そうなんだよ、うちの親戚って“サザエさん”みたいな人ばっかりでさあ。

卓球：　結婚式の始まる前にさ、待合室みたいな所あるじゃん。 そこで一人で待ってたらさぁ、そこにコイツの親戚みたいなオジさんがオレんとこに来て、「あなたは落語家の顔をしてますねぇ」だって。

瀧：　あの人さぁ、海野さんっていうんだげど、アカの他人（笑）。

卓球：　あのヤロー（笑）。……まぁね、それはそれでいいんだけど、立場的にねやっぱりマズイじゃん、目立つことをするとさ。 で、式の途中で“カラオケ大会”みたいなのが始まったんだよ。 そしたら新郎である瀧ネエの旦那が、「えー、ここで新婦の弟さんであります瀧さんから一曲、歌のプレゼントがあります。瀧勝さんで『人生』！」だって（笑）。

まりん：　マジで？　歌ったの？

瀧：　勝手に言われちゃってさぁ、やっぱり断れねぇじゃん、オレの義兄さんにあたるわけだしさぁ。

卓球：　コイツも最初、「いいよ、いいよ」って言ってたんだけど、あげく両親に怒られてるんだよ（笑）。

瀧：　「オマエはなんでそういうとこで歌わないんだ、オマエのそういうところがダメだ！」とか言われちゃってさぁ。

まりん・卓球：　アハハハハ。

瀧：　しょうがねぇ、歌わなくちゃならないから……。

卓球：　せっかく小さくなっていい人ぶってたのに、いきなりオレのこと指名しやがってさ、 まさかコイツがチンチンに紙コップ付けて全裸で記者会見やった奴だなんて気がつかれないようにしてたのにだよ、「オマエも来いよ」だぜ？　 そしたら調子に乗って瀧のかーちゃんの、ノブコが「じゃあ、石野クンも……」だって。 コノヤロー（笑）って思ったけど、ほら、オレさ高校の時、ノブコに世話になってんじゃん。

瀧：　酒飲んでベロベロになったところ、介抱してもらったもんな（笑）。

卓球：　そーなんだよ、だからしょうがねぇから、しぶしぶ出て行ったんだよ。オレも覚悟してさ。

まりん：　じゃあ、『人生』歌ったんだ。

瀧：　いや、オケが無いからね……。

卓球：　だから、カラオケの本をさ、目をつむってパッと開いて指差したヤツを歌おうって決めたんだよ。 で、瀧が目をつむりながら本を開いて、オレが指差したんだよ。そしたら、何が出たと思う？

まりん：　なに、なに？

瀧・卓球：　『みちのくひとり旅』（笑）。

まりん：　それじゃあ、あんまりじゃん（笑）。

卓球：　そう、そう。これじゃあマズイなってことで、もう一回選んだんだよ。

瀧：　今度は、何が出たと思う？

まりん：　なに、なに、なに？

瀧・卓球：　『勝手にしやがれ』（笑）。

まりん：　アハハハハ。んで、歌ったの？

卓球：　歌ったよー、「次は弟さんと、お友達が歌う『勝手にしやがれ』です、どうぞー」って感じでさぁ。 何が悲しくて長野まで行って電気GROOVEのピエール瀧と、石野卓球が『勝手にしやがれ』を一行ずつデュエットしなきゃなんねーんだよホントに。

瀧：　もう、いーじゃんかよ。

卓球：　でさ、それで終わればイイんだよ。『勝手にしやがれ』も終わって、その後に瀧の姉さんの泣かせるセリフもあってさ、 「お母さん、今まで育ててくれてどうもありがとう」とか言ってんだよ、ボロボロ泣いてさ。 そんで、瀧が姉さんから“マーボー”って呼ばれてんだけど、「マーボー、本当に長い間姉さんのこと見守ってくれてどうもありがとう……」

瀧：　言わねえよ、そんなこと。

まりん・卓球：　アハハハハ。

卓球：　これは今オレが作ったんだけどさ。そしたらコイツ、嗚咽して泣いちゃって「おぇぇぇん」とか言いながらバタバタしちゃってもう大変。 しかも、ジャイアンツの帽子かぶって、半ズボンでワンワンうるせえんだよ（笑）。

瀧：　ススキもっちゃって、その後両足つかまれて外にだされたりしてさ（笑）。

卓球：　（笑）まぁー、それは無かったんだけどさ。そういったね、ホロリとさせる場面もあってだね、無事に結婚式も終わったんだよ。 ところがさぁ、音楽が流れだしたんだよ、聞いたことのある。

瀧：　テッテッテッテ、テレッテーってかかってんだよ。

まりん：　えっ、何が？

瀧・卓球：　TMNと演った『RHYTHM RED』（笑）。

まりん：　（笑）誰が持って来てたの？

瀧・卓球：　わかんねーんだよ、それが。

瀧：　式も終わってさ、やっと砕けた雰囲気になってかかった曲がそれだもんなぁ。

卓球：　そんで、オレがさぁコイツの両親である、ノブコとマサオミに挨拶しなきゃなって思って行ったんだよ。 「瀧くんと一緒に演らせていただいてます、今後もご迷惑をかけることもあると思いますが、よろしくお願いします」 ってな感じで大人ぶって言ってたらさ、「〜オッパイボヨヨン、ムッチッチ」とか言って自分が歌ってるんだよ。 全然言ってることとやってること違うもんなぁオレ。

瀧：　しかもそれが、エンドレスでかけられちゃって延々と流れてんの。

卓球：　オレ、真っ赤になったもんな。瀧なんてそれに合わせて歌っちゃってさ、「これオレ、オレ！」なんて言ってんだよ、隣の式場まで行って。

まりん：　アハハハハ。

卓球：　「〜石野卓球」なんて、オレ自分の名前歌ってんじゃん、あの歌で。まずかったよなぁ。

瀧：　いいじゃん、もう終わったんだから。

卓球：　いや、まだあんだよ。瀧の義兄さんが長野の山奥に部屋が6個ぐらいあるペンションを持っててさ、結婚式が終わって夜泊まりに行ったんだよ。 そんでさ、オレ達オールナイト・ニッポン明けで来たから、すんげー眠たくて着いたらすぐ寝ちゃったんだよ。

瀧：　バタン、キューって感じでな。

卓球：　で、9時頃一回起きて瀧の姉さんや旦那さんとその友達なんかで語りあったんだよ、暖炉の前で。 そんでもコイツまだグーグー寝ててさ、皆が寝ようとしてた11時頃いきなりムクムクっと起きて来たんだよ。で、最初に何したと思う？

まりん：　なに、なに？

卓球：　ファミコン（笑）。

瀧：　ピッ、ピーとな（笑）。

まりん：　アハハハハ。

卓球：　瀧が起きて来た時って皆もう眠かったからさ、オレも寝たんだよ。でもコイツ、2時か3時頃まで一人でずーっとファミコンやってんだよ。 そんで寝て、帰って来て、瀧は長野まで行って寝て、ファミコンやっただけで結局、家に居る時と行動が全然かわんないねーんだよ。

まりん：　アハハハハ。

瀧：　だって、向こうはもう兄弟なんだから、一生会うからイイの。

卓球：　（笑）しかしな、今月は忙しかったなホント。

瀧：　なぜ、こんなに集中するかな？　スケジュール的にさデビュー前なんて一日一個しかない時ってあったじゃん。

卓球：　インタビューだけとかな。

瀧：　ボッケーっとしてても給料貰えたもんなぁ。それに比べて今は忙しいったらありゃしない。

卓球：　なんか、オレ達ソンしてねえ？

瀧：　ソン、ソン、ソン。

卓球：　オマエは全然変わってねーだろ。

瀧：　そんなコトねーよ。

卓球：　でも、ファミコンの時間減ってねーだろ。

瀧：　うん、デビュー前とあんま変わってない。

まりん・卓球：　アハハハハハ。