まりん：　ノッてるぜ！

瀧：　立たなきゃダメだよ。もう一回。

まりん：　も〜いいよぉ…………ノッてるぜぇっ!!（絶叫）

卓球：　なんか飛んできたぞ、おい（笑）。

瀧：　おまえはそうやってあちこちの人に迷惑をかけながら！

まりん：　ソープに行ってみたり！（笑）

卓球：　しかも単身（笑）。まぁいいや、とりあえずこの号は今年最後ってことで、 一年を振り返ってみようという。まりんが途中から入ったけど、どうでしたか、 今年。まず、今年の正月何やってた？

まりん：　俺はねぇ、サラリーマンでしたよ。正月の休暇もらって実家にいた。

卓球：　で、またこいつの嘘があってさ。インタビューで「僕は昔、コンピューター 関係の会社にいて、ゲームのプログラマーやってたんです」とか言っちゃって、 真っ赤な嘘でさ。コンピューター関係はコンピューター関係でも、おまえ梱包だろ？　積み込みとか（笑）。

まりん：　関係してるじゃん！

卓球：　うちに初めてきたのはいつだっけ。

まりん：　えーとね、四月くらいかな。

卓球：　泣いちゃってさ、こいつ、そん時。

瀧：　え、なんで？

まりん：　その頃やってたバンドがね、調子悪くなってて。

瀧：　また泣いたとかいって、誌面に載ったらさ、「まりんくんカワイイ！」とか… そーいう風になるだねぇアンタ。いーねぇ、ほんっとに。

卓球：　でも俺、瀧が泣いたの見たことあるぜ。

まりん：　ほんと？　なんで泣いた？

卓球：　「ネバー・エンディング・ストーリー」観て。「リマールの歌、最高！」だって（笑）。

瀧＆まりん：　（爆笑）

卓球：　……で、まりんはその頃彼女にフラれたばっかだったんだよな。

まりん：　そうそうそう。もう、やなことばっかで（笑）。今年前半、全然だめだったですよ、 私生活。で、六月の末くらいから、電気グルーヴと活動をともに…。

卓球：　前半サラリーマン、後半ミュージシャン。電気入ったころは会社の上司に 「すいません、今日武道館があるんで早引けさせてください」って（笑）。

まりん：　上司も観に行くと思ってたらしんだけど、本当は出てたっていう（笑）。

卓球：　だっておめえ、今年の前半はネクタイ締めて歩いてたんだろ？

まりん：　締めてた締めてた。俺、四月のクアトロのライヴ、鞄もってネクタイ締めて行ったもん。

卓球：　今年一番の大きな出来事っていったら、やっぱりそれか。

まりん：　それだろうねぇ。全然ちがうもん、生活がもう、コロッて変わるじゃん。

卓球：　しかもこの号が出る頃には、まりん初の海外に……そういやこいつのパスポートの 写真がまた笑ってさ。気の弱さが出てる。ビクビクーッて感じで（笑）。

瀧：　おまえはニューヨークに行って何をする予定？

まりん：　部屋でじっとしてるよ。

卓球＆瀧：　（爆笑）

まりん：　だって俺、英語わかんないしさ……どうせ二人とも、どっか行く時、 俺のこと連れてってくんないじゃん。一人にしといた方が面白いからって。

卓球：　ついてきたらついてきたで、足手まといだもん。あわあわして（笑）。 からまれやすい奴って、万国共通じゃん？　でもまぁ、そうやって海外にも行けるようになったと。 …で、瀧は？　どうだった、今年？

瀧：　俺？　前半はミュージシャンで、後半はお笑いになった。

卓球＆まりん：　（爆笑）

卓球：　しかし、今年は電気グルーヴトータルで見てね、すごい波乱の年だわ。

瀧：　そういえばさ、すっかり忘れてたけど、俺たちオリコンで二位までのぼってたじゃん。 二位だぜ、おまえ。どう思う。

卓球：　全部TMのおかげだけどな（笑）。でもさ、俺たちデビューしたのは四月だぜ。 すごい前からやってる気がするけど。

瀧：　この本が出た時点で、八か月しかたってないんだぜ。まだ新人の部類。

卓球：　で、六月にはメンバーチェンジがあって、オールナイトニッポンが始まったと。

瀧：　でもその前からファントマもやってたからな。

卓球：　デビュー前からテレビのレギュラーやってたんだ。なんだ俺たちって。

まりん：　順番まちがってるわ（笑）。

卓球：　先にいいこと全部やっちゃってな。でも、基本的に全部、「ただし」がつくからな。 オリコンシングル二位、ただしTMのシングル。オールナイトニッポン始まった、ただし二部。 武道館やった、ただし外タレの前座（笑）。そんなもんだ、もう。

瀧：　それ、らしいなぁ。小判ザメ戦法。

卓球：　レギュラーとしてはオールナイト、ニューズメーカーの連載…あ、あとさ、 文化放送でやるピエール瀧の「どんどんリクエスト」略してどんリク（笑）。

瀧＆まりん：　（爆笑）

卓球：　これがねー、期待できるんですよ。架空の番組なんですけど、来年から本腰入れようって言ってて。 月〜金の夜十時から三時間生放送。で、最初の三ヶ月はいきなりパーソナリティーはヘビーだから、 とりあえず瀧はレポーター役として。

瀧：　中継車のゴリラ号に乗って、都内を回る。

卓球：　毎回毎回、チェーン店の居酒屋とかあんじゃん？　 そーいうとこに行って、今日はどこに来てるか当てさせるっていう。で、瀧が行くじゃん。 「もしもーし、現場のピエールです。今日の店はですね、えーっと…そばに大きな黄色いビルがありますねー」 とか周りの状況を説明してさ、「では今から三十分間、場所がわかった人は、 この店に集合してください。ステキなプレゼントを差し上げます！」とか言って。 で、三十分たってスタジオが、「あ、そういえばピエールさんどうなってるでしょうか。ピエールさ〜ん？」

瀧：　「はいはーい。えーっとですね、ちょっと…今日はこの場所、わかりにくかったみたいですねぇ。 誰も来てないんですよ……まあ、明日はもっとがんばりたいと思います。 それではスタジオさん、お返ししま〜す！」

卓球＆まりん：　（爆笑）

卓球：　で、瀧はお店の人に「どーもすいません、僕の説明が悪かったんでしょう」 って謝ってさ、一人だから機材も自分で片づけて、またゴリラ号に積んで（笑）。

瀧：　自分で運転して。しかも高速乗ったら渋滞でさ。チッ、あ〜もう畜生……

卓球：　ま、そんなことを三ヶ月やった後に、四月からやっとメインのパーソナリティーになれて。 「ピエール瀧の、とんどんリクエスト！　パッパラッパパ〜」

瀧：　アシスタントに、「四月といえば入学式だけど……ユッコちゃんは最近何やってんだい？」 とか聞いちゃってさ。

卓球：　いいアニキ役。中学生とかが慕ってハガキ書いてきちゃったり。

まりん：　地方にいそう、そーいう奴って。

卓球：　そうそう。で、わけわかんね、音楽コーナーとか設けちゃってさ、 つまらねぇ音楽情報流したり（笑）。

瀧：　「なんとボン・ジョヴィが来日！」だとか、嬉しくもねぇくせに嬉しそーに言っちゃってさ。 「みんな首をなが〜くして待ってると思いますけど、ろくろっ首になっちゃダメだよ！」

卓球＆まりん：　（爆笑）

卓球：　あと、長い番組だから、お互いのコーナーがあって。ユッコちゃんのポエムのコーナーとか。 で、瀧は……

瀧：　俺はプロ野球情報（笑）。あと、架空の交通情報。嘘ばーっか言っちゃって。

卓球：　でも、こいつだったら本当にやりそうだよな…で、まあ来年の夢ということで、瀧はどんリク（笑）。まりんは？

まりん：　俺は……まぁ、がんばってやるですよ。曲とか詞とか書こうと思って。

瀧：　楽しいことを言え、おまえ。楽しいことを。