濡れシビ オンライン

第16回

本日は(11/2)武道館でのライヴの! それはさておき、今回のテーマは『夢』。 まりん君の夢にはパーフリの小沢君も出てきたんだってさ。
卓球: 今月も先月に引き続き夢について語ろう、みんなでさ。

瀧: 何? ドリーム? ドリームの話? そうかあ、何かなあ……。

卓球: ねえねえオレ先に話してもいい? 最近さ、夢で笑った話があんだよ。 オレの知り合いでアナケンって奴がいるんだけど、そいつとこの前寝てたですよ。そしたらさ、寝惚けて寝言いってるんだな。アナケンが。 で、“おいおい”って起こそうとしたら、“ちょっと持てよ、今、死刑執行してるんだからさ!”って言うんだよ(笑)。 “うわあ、コイツ今、死刑執行の夢を見てんのかあ”とか思ったら興味が湧いてさ。“何、誰を死刑執行してんの?”って聞いたんだ。 したらさ、“死刑執行だよ、荒井 注を”だって。

まりん・瀧: (爆笑)

卓球: その夢! 凄いよな(笑)。

瀧: 楽しそうじゃん(笑)。

卓球: あとさ、もう一つあんだけど、ライターで吉村さんっているじゃん? オレもそうだけど、吉村さんも生粋のレコード・コレクターでさ。 この前東京タワーでやった“レコード・フェア”と、仕事でイギリスに行って買ってきたレコード代が60万円を超えたってんだよな。 凄えだろ? で、その吉村さんが、この前見た夢の中で、自分のレコード室があったんだって。 でな、レコードが背表紙を見せて並んでるんじゃなくて、全部ジャケットを見せて並べてるというより、飾ってあったんだって。 で、自分がその部屋で御満喫って話だったんだけど、さすがにヤバイなって思ったらしいぞ。 ……そういうのってねえ? 例えばさ、夢ん中で“石野くんに百万円をあげよう”とか言われてさ“ええーっ! いいんスかあ?  うわあ、何に使おうかな”って言ってるうちに、百万円を貰う前にホニャホニャホニャ〜ンって感じで目が醒めちゃうヤツ。 ねえかな、そういうの? ガバッって起きて“はっ、ゆ、夢か”みたいなさ。寝汗かいて。

瀧: そんな夢らしい夢の終わり方する夢、見たことねえよ、オレは。

卓球: あっそう。

瀧: オレはさ、そういう夢見てゴキゲンっての見ないからな。……どっちかっていうと、誰かに追われる夢とかさ、そういうのが多いな。

卓球: 誰に追いかけられてんだよ。オバケとか怪獣とか?

瀧: いや、人。刑事とかさ、先生とか。でも、オレが何かしたってわけじゃないんだぜ?

まりん: オレはねえ。地下鉄に乗ってて、運転手さんがいなくなっちゃって、みんな大騒ぎになっちゃう夢。 飛び下りるにも飛び降りられないし……。でもね、カベにぶつかる前には目が醒めるの。

瀧: (シ〜ン)何ソレ?

卓球: ところでさ、自分の夢にメンバーが出てきたってことある?

瀧: オレはあんましねえな。

まりん: オレはね、瀧がよく出てくる。

卓球: 夢ではどんな人? 瀧は。

まりん: うん、とっても優しいよ。

卓球: 何、優しい兄貴って感じ?

まりん: うん。前に見た夢なんかはさ、電気の仕事で出掛けようとしてるとき、声をかけてくれるんだよ。 “まりん、DAT持ったか?”って感じで。でも“ああ、持った持った”とか言ってオレだけ出かけて、瀧はウチに残ってんの。

卓球: ああそう。……だからさ、オマエは瀧に対して、兄貴とかさ、お母さん的な潜在意識があるんだろうな。

まりん: そうなのかなあ。

瀧: 何? オレはコイツの保護者なんだ。

まりん: でもそうかもね。瀧は決して、敵役では夢に出てこないもん。敵役で出てきたのは、元フリッパーズ・ギターの小沢君。

卓球: 何ソレ(笑)。

まりん: いや、夢の中でオレが寝ててさ、ピンポーンってチャイムがなったからドアを開けたんだよ。 したら小沢君が立ってて、その後ろに小山田君も立ってるんだよ。 さらに、その二人の後ろには、でっかくてヒゲを生やした怖い人がいてさ。

卓球: オマエのその、怖い人イコール、ヒゲって感覚、単純だな(笑)。

まりん: まあいいじゃん。で、“あれ、どうしたの?”って言う前に、いきなりボコッて殴られちゃうの、オレが。

卓球・瀧: (爆笑)

まりん: 自分(卓球)のはないの?

卓球: オレ? オレが最近見たのは、瀧が死ぬ夢くらいかなあ。

まりん: ええっ! 瀧が死ぬ夢? どうやって死ぬの?

卓球: うん? いやあ、何かに挟まってさ。“ああっ、瀧っ、あぶない!”っていった瞬間“ガシャン”って感じで。

まりん: (笑)ところでさ、夢がカラーかモノクロかっていうのは人それぞれだと思うけど。 それは、小さい頃に家にあったテレビによって違うらしいよ。

瀧: ほお、オマエにしては生意気なうんちくたれやがって。最近勉強してんだもんな、まりんは。

卓球: もともと、この前のレコーディングのときに、オレが『カタカナ辞典』ってのを持ってて、それをまりんにやったんだよな。 コイツ言葉知らねえし。でさ、取材が終わった後、家に帰ってその取材のときにでた難しい言葉なんかを調べてたらしいんだよ。 で、困ったことにさ、引いた言葉? 例えば、メタファー(要素)って言葉があんだろ? その解説で載ってる意味がわかんないんだって。 難しくて。で、国語辞典を買ってさらに調べるらしいんだけど、今度はその“要素”って言葉の解説に載ってる漢字が読めなくて、 今度は漢和辞典を買うんだよな。

まりん: 今は、その漢字の画数を数えられるかが不安なんだけど(笑)。

瀧: しかし、あれだな、オマエは一つの言葉を調べんのに辞書が三冊も必要なんか。大変だなあ。

まりん: でもね、そうやって苦労して調べた言葉は忘れないと思うんだよね。

瀧: いいや、オマエなら忘れるね(笑)。

卓球: うん。絶対忘れる(笑)。

まりん: ……わ、忘れないよう。


とほほ、この後も延々いぢめられるまりん君なのでありました。この話の続きを知りたい人は、『濡れシビ・テープ係』までね。 先月の当選者は……、茨城県 麻生○○ 香川県 成田○○○ 京都府 長内○○ 以上の三名様。また来月!



※R&R News Maker 1992年12月号 (No.51), Victor Entertainment. p93 より転載

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