濡れシビ オンライン

第24回

いよいよ3年目に突入した『濡れてシビれて』。今回はメモリアル月間にふさわしく、メンバー久々の大激白! テーマはもちろん“レタクラ論争”だ!!
まりん: そんじゃあ始めましょう、電気グルーヴの『濡れてシビれて』第24回。

卓球: おっ、2周年じゃん? 凄えな。

まりん: ということは、ちょうど2年前に僕の問題発言があったってわけだね。

卓球: えっ? 何の何の?

まりん: ほら、“良徳砂原”発言だよ。

卓球: ふぅ〜ん。……よし、今日のオマエの役目は終わった。帰っていいぞ。

まりん: お疲れ様でしたっ!

卓球: さてと、まりんも帰ったし(ウソ)本編に入るけど、とりあえずオレ達が今月ネタにしなきゃなんないのは“論争”ネタについてだな。

瀧: 僕はユニコーンから電気に流れてくるファンは許せないと思いまぁ〜す。

卓球: ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ! いいなあ、オマエ。

瀧: だあってぇ〜、電気ファンの方が絶対センスいいしぃ〜。

卓球: う〜ん、メンバー本人が言うとパワーがあるぞお。

まりん: ええっ、何? 何のこと?

卓球: 何だあ? オマエ知んないのかよ。 簡単に説明するとだな、3ヶ月くらい前からニューズメーカーのお便りコーナー(レタクラ)で盛り上がってる話で、 最近、電気のライヴにユニコーン・ファンが流れてることに対し、電気のファンがそれを“許せない”って書いてきたのが発端で始まったんだよ。

瀧: そしたらその次の月にユニコーン・ファンが“別にいいじゃない、アーティストはみんなのものだし”的な意見を寄せてきて、 今月また更にエキサイティングしてるってワケ。

まりん: ふう〜ん。

瀧: ところで今月のハガキ(7月号)で凄いのがあったな。 ほら、“電気はデジタル指向でユニコーンはアナログ指向。全く正反対なのに同時に好きになるのは考えられない”ってヤツ。 ……これにはビックリしたぞ。

卓球: バカか、そいつ?

瀧: しかし、ここでああだこうだ言ってもどうしようもありません。ってなわけで僕が持論から言いましょう!

卓球: お、いいねいいね。ビシッと言ってやれ! バカ共に。

瀧: オマエらそんなことやってんなら別のことやれ、と。……これでしょうな。

卓球: いや〜、全くそのとおり!

瀧: だってそうだろ? だいたいだな、オレ達は勿論のこと、ユニコーンのメンバーだってそんなことグチグチ言ってる奴はキライですよ。 絶対に!(怒)

卓球: そうだそうだ!

担当: 別にファンが流れてきてもライヴには影響ないわけですよね?

卓球: 全然。……しかもユニコーンからだったらいいっスよ。……ユニコーンだったらって言うとなんか偉そうだけど。

まりん: じゃあ、他のバンドは嫌なんだ。

卓球: ああん? だってコレは嫌だろうに。(某バンドの写真を見て)

まりん: 確かに(笑)。

卓球: そういう経験はナゴム時代にもあってさ、前は米米のファンでしたとか爆風のファンでしたってヤツがたくさんいたんだよ。 ……だから、ここで一生懸命意見してるヤツだってきっと来年になったらまた別のバンドのファンになってるんだろうし。

瀧: まあオレらにしてみりゃ“○○オンリー”っていうこと自体信じられなくてさ。 好きなバンドが一つしかないってのはどう考えてもやっぱおかしいよな。

卓球: 変わって当然じゃん? そんなの。

瀧: うむ。

卓球: まあ、コイツ(まりん)は別だけど……。あれ? YMOカルトキングの方ですか?

まりん: もおいいよっ!

卓球: (笑)いや〜、しかし最後にこれだけは言わせて貰いたいね……。

瀧: オレは許せない、と。

まりん・卓球: ダハハハハハハハハハ!

卓球: 最高だな(笑)。

瀧: でもこの論争を読んでるほとんどの人は“どうでもいいや”って思ってるよ。

卓球: そりゃそうだ。特にGAOファンなんかにしてみりゃ“何言ってんのアンタ達”って感じだろうな。

担当: その傾向は邦楽だけしか聴かない人に多いですよね。

卓球: ホントそう。よくないよ、それは。

瀧: うむ。

卓球: とりあえず“バカにする前に聴け”……オレはそう思うよ。オレ達ですらキチンと聴いてからバカにしてるんだから。

瀧: キチンと聴くし、雑誌とかのインタビューもちゃんと読んで、それからバカにしてるんだもん。 何でもかんでも出し抜けにバカにしてるわけじゃないから。

卓球: たまに出し抜けにバカにするヤツもいるけどな。

瀧: そういうヤツはだいたいツラがマズかったりするから。

まりん・卓球: ダハハハハハハハハハ!

卓球: ツラな、ツラツラ(笑)。そりゃしょうがないわ。うん。

瀧: いけないことだってわかってるんだけど、オレ達って結構、人の顔を見て判断しちゃうフシがあるだろ?

卓球: で、その人と長い間つき合ってみて、改めて冷静に判断してもやっぱりナメてかかってもいいヤツでさ。 ……そういうのって多いだろ? オレ達。

まりん: 確かにそれはあるね。

瀧: これはもう一種の才能だな。

卓球: 超能力かもしんねえぞ。

瀧: 逆にそれが最近怖く感じるよ。やたらと当たってたりするから。

卓球: まあそれ以前にオレ達は人のツラ見て笑うのが好きってのもあるしなあ。

まりん: よく雑誌とか見て笑ってるよね。しかも凄く長い時間(笑)。

卓球: いいんだよ別に。オレ達のツラ見て笑ってるヤツだっているんだから。

まりん: そりゃいるかもしんないけど、アンタ達、自分で自分の写真とか見て笑ってんじゃん。

卓球: 確かに。“おいおい、この顔見ろよ、面白いよな”とか言ってるし(笑)。

まりん: あげく他人にアピールして“ねえ、見て見てこのオレ。この表情!”なんて言ってるし(笑)。

瀧: オレなんか“うわあ、このゴリラヅラ! ヤッバーッ”だぜ?

卓球: あまりの自分のブ男ぶりに、改めてホレ直しちゃってな(笑)。


というワケで、電気グルーヴ自ら意見した“論争ネタ”。皆さんいかがでしたでしょうか?  このコーナーで話して欲しいテーマと共に、今回の内容に対しての賛同・反論のハガキもお持ちしております。みんなジャンジャン送ってね。 今月のテープ当選者は、梅本県 宮島○○ 千葉県 横寺 ○ 山梨県 城田○○の3名様。……ほなまた来月!



※R&R News Maker 1993年8月号 (No.59), Victor Entertainment. p84 より転載

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