濡れシビ オンライン

第37回

なんと、石野卓球、電撃入籍・結婚!! ―― 今回は通常の『濡れシビ』を(←何が 通常だかわかりませんが)お休みして、独占緊急記者会見の模様をお届けします。

まりん: こうやって読者からのハガキを読んでると、バカな内容ってホントに多 いな。“卓球さんとまりんさんに彼女がいたなんてショックです”だって。

卓球: いるよなー、普通はよー。悪りぃかっつーの。

担当: その件については(編集部にも)電話の問い合わせがあったんだけど。

まりん: ふーん。

卓球: ところで見た? 昨日の新聞。

担当: 新聞って? 知らん。見てない。

卓球: 報知だよ報知。遅れてるなーもー。

<キューンソニー金子氏、報知新聞を持って登場>

担当: おおおおおおっ! デカく載ってますねえ(笑)。

卓球: でしょでしょ。

担当: 「石野は“子供もいますよ。できちゃった結婚ですから”と、子供がいる ことも告白」だって(笑)。

卓球: 子供がいるってのはウソだけどね。

担当: でもするんですね。結婚。

卓球: するする。夏くらいかな。

瀧: しかしホントにデカいね、この記事は。オマエ有名人なんだな(笑)。「プライ ベートと、お相手や子供は一切公表せず」だって。公表しちまえよー(笑)。

卓球: 「告白した番組のパーソナリティの浅草キッドとは親交も深く、キッドも “話しちゃってもいいんですか? ビッグなんだからタイミ ングがあるでしょう”と心配したが、石野は本音を連発」だって。

担当: ギャハハハハ!

瀧: 写真の下に「左はメンバーのピエール」って書いてあんぞ。

まりん: オレはこの場をかりて言いたいけど、なんで写真にオレが写 ってないんだ? メンバーじゃないのか、オレは(笑)。

卓球: オールナイトの時の写真だからな。

まりん: がっかり。

瀧: でも、この記事を見たテクノバンドを始めようとしてたヤツら は思っただろうな。

まりん: 何を?

瀧: 芸名は本名にしようと。

まりん・担当: ギャハハハハ! 確かに。

卓球: 知らない人に“卓球? はあー? 何ソレ?”って笑われちゃってな。

担当: (笑)……ところで、石野さんがつき合ってたのは知ってたけど、そもそ も何で結婚しようと思ったの?

瀧: おおー、いいぞ聞け聞け! 初めてだな、こういう話は(笑)。よしっ、結婚 記者会だ!

卓球: そういや初めてだね。結婚について話すのは。……結婚ですか? んー、 良きパートナーを見つけたと思ったから……かなあ。

担当: なるほど。良きパートナー。

卓球: うん。だって結婚はいつしたっていいと思うんだ、オレは。若いから、と か、忙しいから、なんて言ってたらいつになってもできないもん。

担当: うんうん。イマイチ踏み切れないのはそういう理由だもんね。

卓球: でしょ? 完全に結婚の条件が満たされる時なんて絶対ないんだからさ。 そうなると基準は何か……。当人の気持ちになるワケじゃないっスか。……オマ エ(まりん)だってそうだろ? 気持ちさえキチンとすれば。

まりん: そうだね。オレもそうなったらすると思うよ。……ただ、オレは君みた いにそうやって机の上に座って発言はしないけど(笑)。

卓球: (机の上に座りながら)いや、だってほら、オレは結婚の話はマスコミに 一切しないトシちゃんスタイルを取ってるから。

担当: (笑)いやあ、でも一般の? 有名人じゃない僕らみたいな普通の人は皆、 資金面で苦しんでるワケじゃないですか。

卓球: んんー、確かに。……いや、でもオレは結婚式を挙げるワケじゃないし。 二人で話したんだよね。式に金かけるのもバカバカしいしってさ。

まりん: でも何だかんだ言っても一番大変なのは本人たちですよ。……ねえ?

卓球: …………いや、そんなに大変じゃないぞ、オレは(笑)。

まりん: あれえ、そうなの? じゃあ、まわりで騒いでる人たちって一体……。

卓球: んー、でもオレは単鈍に嬉しかったよ。だってこの新聞だって、一部はア ルバム用、もう一部は保存用……あれ? 二つとも保存じゃんか(笑)。まあいい か。ロンドンの友達とかにFAXして。

担当: いつごろから結婚しよう、って思い始めたんですか?

卓球: 2、3ヶ月くらい前かな? そんぐらいだよな、オマエらに話したのも。

瀧・まりん: うん。

担当: どんな感じで?

卓球: 電話で“あ、瀧? オレさあ ―― 結婚するよ”って。

担当: で、瀧さんは?

瀧: “そうか。……おめでとう”って、涙ゴーゴー流しちゃって(笑)。

まりん・担当: ギャハハハハ!

瀧: 受話器がどんどん黒くなっていっちゃって。アイシャドウで。

まりん・担当: ギャハハハハ!

まりん: 関係ないけどさ、これが瀧だったらどうかな?

卓球: もっとデカく載ってたろ。“電気グルーヴの……”じゃなくて“マルチタレ ントのピエール瀧さんは……”ってプロフィールで(笑)。

担当: (笑)しかし、この新聞のプロフィールかなり詳しく書いてますよね。“人 生解散後……”とか『662』のことまで書いてあるし。

卓球: いるんだよ、報知に。オレのファンが(笑)。

担当: でも、ファンなら“シングル『NO』(ノー)”って書かないと思うよ。

瀧: だけど勘違いするな。この記事の見出しは「デーモンさん、これが男のケジ メです」なんだから。これはあくまであのデーモン小暮の話題にあやかったネタ なんだぞ。

卓球: そうかなあ。だってこの見出しだったらまるでオレが走りながら“デーモ ンさんっ、待って下さいよ! これが男のケジメですよ!”ってカミさんの手引 っ張りながら訴えてるみたいじゃん。オレ、言ってねえもん。そんなこと(笑)。 ……しかしさ、これからオレは何をやっても言われるだろうな。「卓球は守りに入 った」とか「結婚して変わった」とか。

まりん: あーあー、言われるだろうね。「何が『もてたくて…』だ! もててんじ ゃねえか!」ってな。

卓球: チッ、ふざけんなよ! 守りなんかにゃあ絶対入んねえぞ、オレは!


ってな感じで石野さん、お幸せに! この件に関する感想は……別にいりません。 今までどうり、フツーにハガキで“テープ希望”と書いて送って下さい。今回の は貴重でっせ。先月号の当選者はP.137で発表してますよ。んではまた来月ぅー。



※R&R News Maker 1994年9月号 (No.72), Victor Entertainment. p61 より転載

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