卓球：　僕はタクシーの運転手！

瀧：　僕もタクシーの運転手！（笑）

まりん：　瀧のタクシーの運転手っていうの、ホントでしょ？

瀧：　うん、ホント。

卓球：　でも俺も保育園の卒園アルバムにタクシーの運転手って書いた。

瀧：　何か自由な感じがして良かったんだよね。昼間車でウロウロできるんじゃな いかな、っていう。まぁ実際は全然そうじゃないんだけど。

まりん：　俺は野球の選手とか電車の運転手とか、色々あった。

担当：　まりんさんの電車の運転手っていうの、凄く似合ってるかも。

まりん：　でももういいや。2年ぐらい前まではまだなりたかったんだけどね。山 本さんは何になりたかったの？

担当：　色々ありましたけどねぇ……。

まりん：　一番印象に残ってるのは？

担当：　何だろう……私、看護婦さんとかですかねぇ。あの制服に憧れて。でも血 を見るのが苦手なのであきらめました。

瀧：　女の子だと看護婦さん、スチュワーデス、あとは何がある？

担当：　保母さんとか？

瀧：　でも今は違うんじゃないの？

まりん：　今、何なんだろうねぇ。女の人の人気の職業って。

瀧：　モデルとかタレントとか。

まりん：　あぁ、モデルねぇ……今、雑誌とか見てもわけ分かんない、ガラクタみ たいな人がいっぱい出てるしね。

瀧：　幅広がったからな、タレントの。

卓球：　そしてプライドだけは一人前。簡単に股は開かないんだよな。自分の中の 値段ばっかり上がっちゃって、評価価格と全然違うんだよ。やっすい値札つけて るくせに、てめえの中では「私はプロ！」っていうな。

瀧：　田舎のおもちゃ屋で古いおもちゃを定価で売ってるようなもんだよな。いら ねえんだよ、オマエは、っていう。

まりん：　でも自称芸能人って多いよね。

卓球：　素人が出てる雑誌とかでも“職業・モデル”とかあるよな。

まりん：　そういうのすごいいる。

瀧：　オーディションとかで「特技は何ですか？」って聞かれて「縄跳びです」っ て言うヤツがいるんだぜ？　バカ言ってんじゃねえよな。あげく「ブリッジもで きます」だって。蹴りあげるぞ、オマエ、って感じ（笑）。

卓球：　いや、でもそうなるのも分かるよ。

瀧：　何故？

卓球：　今、みんな将来の見通しが立たないわけじゃん、どう考えたって。例えば ウチらが高校生の時もさ、まぁ確かに不安はあったけど、まだ今よりマシだった と思わない？　この先10年後の保証っていうかさ。今、どんどんそういうのがな くなってきてるじゃん？　そうなってきたらやっぱり物の考え方がどんどん刹那 的になってくるし、そうなるとやっぱりてっとり早い、そういう業界に行くよな。 本質的なことよりも表面的な方に走ってさ。ある意味、しょうがないよ。

瀧：　あの子たち、自分の旬が今だってことを重々承知じゃん？　自分の将来を見 通してビッグになれるチャンスって今しかない、って感じでさ。一生懸命ビッグ になろうとするじゃん。

まりん：　逆にさ、男の人気職業って、今は何なんだろうね。

瀧：　DJ。

まりん：　DJか。

卓球：　でもあれ、現実味ないじゃん。

まりん：　でもホントにDJで食ってる人っているのかな？

瀧：　DJにも2種類いるじゃん？　水商売側のDJと、卓球みたいなスタンスの DJとさ。

卓球：　DJに関しては、あれは職業として憧れてるわけじゃないと思うよ。よく 雑誌とかでそういう取り上げられ方するけど、それは昔の“俺はギタリストにな りたい！”っていうのと同じで、職業としてっていうよりも、それになりたい、 っていうことじゃないの？

まりん：　それなら納得できるけど。

卓球：　それで食うこととかまでは考えてないじゃん？　例えは昔のギター少年と かもそうだったし。

瀧：　じゃあ食おうとする職業は何なの？　男は何だか分かんないな、ホントに。

卓球：　男はダメだねぇ、ホント。

瀧：　男、ホントにダメだよね（笑）。男、全然見えないもんね。

まりん：　そうだね、そう考えてみると。

卓球：　しょうがないよ。若い子たちは女の子がガーンと主導権持ってて、それが まず真ん中の基盤を作って、その周りで“じゃあ男はどこに入ろうかなぁ？”っ ていう感じじゃん、どう見ても。

瀧：　どこのおこぼれをちょうだいしようかな、っていう感じだよな。

担当：　学校の先生とかは？

瀧：　それはないでしょう。

まりん：　学校の先生、やりたくないね。

瀧：　今、体罰ってやれないんでしょ？

まりん：　殴ったりしちゃいけないの？

瀧：　ダメでしょう。

まりん：　殴られるのなんて、俺らの頃って全然普通のことじゃなかった？

瀧：　普通だったよな。

卓球：　親がうるさいからだろ？　でもてめえのガキが殴られるってことはそいつ が悪いってことじゃん？　そんな悪い事するような出来の悪い子供を作ったのは てめえのくせにさ、「先生が殴った」って言って怒ったりしてるじゃん？　おかし いよな、そういうの。

まりん：　でもそれだけじゃなくて、先生の質も昔と変わってるんじゃない？

卓球：　教師自身が叱り方が分からねえ、っていうのもあるんだろうけどな。

瀧：　そうだよなぁ。大学出て、つい昨日までコンパだコンパだなんて言ってた人 間が、翌日から先生になって人の上に立ちなさいなんて言われても立てるわけな いっつーの。知ってる社会なんて大学だけなのにさ。

まりん：　俺の友達が高校の時に、美術とか音楽とか書道とかの先生、そういうの はちょっとやりたいって言ってた。担任を持たない先生ならいいかな、って。

瀧：　でもそういう先生って、学校では凄く肩身狭いじゃん。

まりん：　けど休みもちゃんとあるし、とりあえず自分の興味あること、趣味とか はやっていけるじゃん。

瀧：　それを言うなら大学の教授になるのが一番いいじゃん。自分の好きなことば っかりやってればいいんだからさ。

まりん：　じゃあ何だろう……アニメーターとかそういうものなのかなぁ？

瀧：　ゲームデザイナーとかな。

まりん：　学校も凄いよね、DJ学校、アニメーター学校、声優学校だの、色々あ るんだよねぇ。

瀧：　ゲームクリエーター養成所とか。

まりん：　学校学校学校っ！

卓球：　そんな時に作った歌が電気グルーヴの『学校ないし』。

まりん：　『N.O.』ね（笑）。あれは売れたんだよねぇ。

卓球：　『N.O.』とも言うけどね。

瀧：　これから学校ができていく、っていうのに“学校ないし”ってな。

まりん：　最高でしょ、僕たち？（笑）