石野卓球と川辺ヒロシのユニット、InKの通算2回目のライヴ（アルバムリリース後は初）が大阪で行われると いうことで、ちょうどどこか旅行に行きたいと思っていたのでこれに乗じて大阪行きを決意した次第です。

会場はアメリカ村にあるショッピングモール（？）にあるBig Catというところ。 19時に開場・開演ということで、会場に入る前に三角公園でたこ焼きを食べて腹ごしらえ。 三角公園そばのビルの壁面に大きな街頭ビジョンがあるのですが、そこで卓球さんのタワーレコードCMが流れてましたね。 ワタシはそのCM自体見るのが初めてだったり。

Big Catは4階です。

開場10分前くらいにBig Cat入り口へ向かうと、整理番号順に開場待ちの行列が出来てました。 ワタシの整理番号は11番だったので、“11〜20”番の看板のあるところで待機。 程なく開場して受付でドリンク代500円を支払って中に入ると正面に物販があってInK TシャツやらCDやらが売ってましたが、 それらには目もくれずにフロアへ（途中、ロッカー前でマネージャーの道下氏がタバコを吸いながらスタッフと談笑してるのを発見）。 最前列でまだ空いていた中央やや右よりを確保できました。

ステージ上のテーブルには、中央にアップルのノート型コンピュータ（スチャダラやWIRE04のロゴステッカーが貼ってありました）が 1台とその左右にそれぞれお二人が使う機材が置いてあるだけでかなりシンプル。 向かって左側にだけマイクがセッティングされていたので、そちらが卓球さんなんだろうな、と判断。 バック中央にはカセットテープの大きな幕が吊るされており、その左右に小さめのスクリーンが一つずつ。 そしてそのスクリーンへ映像を投射するプロジェクターが手前左右に1台ずつありました。

このとき既に前座DJとして瀧見憲司氏がステージ右後方のブースでプレイ中。 瀧見氏のDJは1時間ほど続きましたが、ダビーでゆったりした4つ打ちものをかけ続けてましたねぇ。

20時頃に音が止まって卓球氏と川辺氏がステージ左側より登場。お二人ともカセットテープ柄のTシャツ姿でした。 観客からの声援をバックに定位置について機材をセッティング。いよいよライヴのスタートです。

1曲目は初めて聴く地味めの4つ打ちモノ。新曲でしょうか？　 流れるように2曲目の「Into The Sound」に突入すると、卓球さんが「こんばんは、InKです」と挨拶。観客からも歓声が上がります。 「Into〜」は卓球さんの生ヴォーカルが聴けましたが、機械から出してる音に被せていた模様。 一度歌い出しを逃した場面があったんですが、それでも歌声は流れてましたし。 前半はそんなカンジで歌っていて、後半は歌わずに機材をいじってヴォーカルをリアルタイムで加工してました。 この時の卓球さんが非常に楽しそうでしたね。 その後数曲やってMCへ。

MCは基本的に卓球さんしか喋らず、 「大阪の皆さんは初めましてですね」という挨拶から始まり、 大阪に来る途中でマネージャーからチケットが300枚くらいしか売れてないという話を聞いたとか （実際の客入りを見てるとそんなに少なくはないんじゃないかなぁ）。 あと、「Big Catのスケジュール見ても“InK”って書いてるだけで、石野卓球のいの字も川辺ヒロシのかの字もないのに 皆よく来たねぇ。エライ！」なんて話もしてました。

と、話が止まってノートPCをしばらく2人で覗き込む。無音状態で機材をいじる二人を見て観客からクスクス笑いが漏れると、 「まだ2回目のライヴで不慣れなもので…」と弁明が。

アルバムの冒頭を飾る曲「Black Out On Sunday Night」でライヴ再開。 あと何曲かやったんですが、アルバム未収録曲ばかりだったような…。 で、また知らない曲だなぁと思って聴いていたら卓球さんが“窓の外ではリンゴ売り”という日本語の歌詞で歌い出しました。 井上陽水「氷の世界」のカヴァーです。3月の東京でのライヴで演ったと聞いていたので、嬉しかったですね。 サビの“吹雪吹雪氷の世界”というところだけロボットヴォイスでした。

陽水明けでまたMC。 観客から「陽水〜！」という掛け声があがると、卓球さんが「陽水じゃないよ。残念ながら（笑）」と返事が。
あとどういう流れだったか忘れましたが、「骨の髄まで〜」というフレーズを口にした後、舌を出して両手を開いて前に出すと いうパフォーマンスを2回ほど繰り返してました。 「知ってる？　知ってるわけないよなぁ。東京のラーメン屋の看板に書いてあるフレーズだもん」 という説明をしてくれましたが、ワタシにはちょっとわかりませんでした（笑）。
あとは（わざとらしく）CD・Tシャツの宣伝をしたり、VJの宇川さんとDJの瀧見さんを紹介したり。 そんなことをひと通り喋った後、 「こんなカンジで死んで行きたいと思います。 明日のスポーツ新聞に出るから。若者に人気のミュージシャン変死って。 そんなわけで生前最後のライヴになりましたが、何一つ盛り上がることもなく…」 なんてこともおっしゃってました（笑）。

そして「Constantinople」でライヴを再開。 新曲も多かったですが、 「Oh... Tell Me...」 「Bassline」 「Good That You Come」 もやってましたね。中でも「Bassline」はいちばん盛り上がりました。 「Good〜」も卓球さんの生ヴォーカルが聞けて満足。 で、最後はアップテンポな未発表曲だったと思います。 曲を終えると二人はすぐに退場。 アンコールを求める声もしばらく続いてましたが、フロアの照明が点いて公演終了を告げるアナウンスが。 やはり電気同様アンコールはナシ。結局公演時間は1時間半ほどでした。
入場時に購入したドリンクチケットを使っていなかったので、帰りにコーラと交換して退場。

ライヴ終了直後のBig Cat入り口。
スタッフの「ここには留まらずに下に降りて下さ〜い」というハンドマイクの声が響き渡ってます（笑）。

今回最前列で観てたわけですが、始まる前はライヴ中はガンガン押されるかなぁと心配していたものの、 一切そんなこともなく落ち着いてライヴを観ることができました。 残念だったのはVJのスクリーンが小さかったこと。ホントに小さかったなぁ。 映像はカセットテープをテーマにしたCGものが大半でしたね。 後半は実写のトップレス外人お姉さんなど流れてましたけど。
こんなカンジで大変楽しませて頂きました。RSRでのライヴも楽しみにしております。