濡れシビ オンライン

第19回

まりんに続き、なんと卓球と瀧までもが引っ越し。して今月の話題は?  もうおわかりですね。そのとおり“引っ越しについて”なのでありました。
卓球: 今回は今年一発目の『濡れてシビれて』の取材ということで。 しかし、なんだな、もうすっかりおとそ気分もぬけて……一人を除いては、の話なんだけど。

瀧: ん? ああ、オレね。(1時間遅刻)

卓球: でも残念だな、読者にオレたちのはかま姿を見せられなくて。 ……で、今年最初のテーマは“引っ越し”なんだけどさ、最近3人とも引っ越ししたんだよな。まりんはどう? 引っ越ししてみて。

まりん: 仕事場も近くなったし、エアコンも前の家よりよく効くし問題ないよ。

卓球: コイツの新しい家がさ、笑うんだよ。部屋になんにもねえの。ベッド、機材、テレビ……そんだけ。 オレ最初に遊びに行ったとき泥棒が入ったのかと思ったもん(笑)。

まりん: (笑)遊びに行ったとき見たんだけど、瀧んちは物が多いよね。前の部屋よりは全然きれいだったけど。

卓球: 前の部屋な(笑)。

瀧: 部屋もそうなんだけど、オレって静岡から上京して3回くらい引っ越してんだろ? 共通して言えるのは隣の住人に問題があんだよな。

卓球: 一番最初の家はエロビデオ収集家のトラックの運転手で……。

瀧: その次が変人一家で、今度はなんだと思う? サーファーだぜ?

卓球: そりゃあ問題だわ(笑)。

瀧: 最初に住んでた初台なんてさ、ほら隣の家に山崎って人が居たじゃん。

卓球: 居たなあ。確か19歳のティーンエイジタキの頃だろ?

瀧: 当時、オレ姉ちゃんと住んでてさ、猫を飼うことになったんだよ。2匹。 で、名前は何にしようかってことで、絵本の“グリとグラ”から頂いてグリとグラって付けたわけだ。

卓球: 瀧と姉ちゃんの名前をグリとグラに改名したんだろ?

瀧: ちげぇーよ、猫をだよ(笑)。でな、暮らしてたんだよ2人と2匹で。

卓球: 2匹ってのは瀧と姉ちゃんだろ?

瀧: ……でな、外に出してやったりしてたんだけど、ある日グラの方がいなくなってさ。 しばらく探してたんだけどやっぱりいなくて、そしたらそれから半年くらいたった頃に隣の宿敵山崎んちに……。

卓球: 好敵手と書いてライバルと読む山崎んちに(笑)。

瀧: 山崎んちの塀にグラがちょこんと乗ってたから“ああっグラだグラだ! こっちおいで”と呼ぼうとした瞬間……。

卓球: 瞬間?

瀧: 山崎の家で飼ってた子供の声が塀の向こうから……。

卓球: 向こうから?

瀧: “ニャトラーン、こっちおいでぇ”だって(笑)。

まりん・卓球: (爆笑)

瀧: ほら、当時映画の『子猫物語』が流行ってた頃でさ。

卓球: なるほど、その映画に出てた子猫のチャトランの名前をもじってな(笑)。

瀧: 宿敵山崎にグラを捕られたこともアタマにくるんだけど、何よりもその安易な名前のつけ方にハラが立ってさ。

まりん: で、どうしたの? その後。

瀧: んん? そりゃあもう山崎んちの猫になっちまったよ。

まりん・卓球: (爆笑)

瀧: で、20歳のときに今度は1人で暮らすことなって、初台を離れ幡ヶ谷に引っ越したんだよ。とりあえず京王新線を網羅しようと思ってさ。

卓球: それがさっさ言ったエロビデオ収集家のトラックの運転手でな。……よく遊びに行ったわ、幡ヶ谷のときは。 瀧も寂しがりんぼうだから毎日友達呼んで、出席もとって、遅刻したら怒ってみたりしてな(笑)。

瀧: 夜遅くファミスタやって盛り上がってたら“うるせえ!”って怒鳴られて。 かと思いきや“さっきは悪かった、これでも見ろや”ってエロビデオを袋一杯に詰め込んで渡されちゃってな(笑)。

卓球: で、次の引っ越しはちょっと遠出して下高井戸。前に住んでたとこだよな。

瀧: ちょっと雨宿り感覚で移ったのに、結局4年も住むハメになっちゃって。 そのとき隣だった変人一家の話は前にしたから(92年6月号)いいんだけどさ。

卓球: フロもないし築10年くらいのまさに“アパート”とという呼び名がぴったりのポロアパートで(笑)。 ほら、有名な話で、RCの忌野清志郎さんが初めて武道館ライヴを演った後の打ち上げのとき、 銭湯が閉まっちゃうからって途中で帰ったってあったじゃん?  瀧もまさしくそれと同じ状態で、電気が武道館ライヴ演ったときもフロなしアパートに住んでたもんなあ。 ……でも瀧の場合何が凄いかっていうと、そのとき料金未納でガスも止まってたんだよ(笑)。

瀧: (笑)凄えだろ? ……でもさ、今度引っ越した家も問題があってさ、シャワーの水圧が異常に弱いんだよ。 まるで打たせ湯って感じで。

卓球: 岩清水って感じの?

瀧: そうそう。だからオレいつもシャワーの反対側を向いて髪洗ってるもん。

卓球: ホテルなんか泊まると痛いくらいお湯がでるシャワーってあんじゃん?

瀧: 生きてんのかな?って思っちゃうようなヤツな(笑)。

まりん: まるでヘビのように動いて。

卓球: じゃあオマエは今、女王様の聖水を浴びるって感じなんだ(笑)。

瀧: そうそう。でももうイヤだから、湯船にお湯溜めて入ってるよ。

卓球: でもあれだな、引っ越しすると物が欲しくなるな。

瀧: 引っ越ししてお薦めするのが通信販売。あれは便利だわ。

卓球: 間違いないね。全て揃ってるもん。

まりん: 2人とも何を買ったの?

卓球: オレは卓袱台みたいなやつ。

瀧: オレはお風呂マットとのれん。

まりん: ほんとかよ(笑)。

卓球: でもさ、引っ越すと必要のないものまでつい買っちゃうよな。ほら瀧も窓に付く水滴をとるテープみたいなもん買ったじゃん?

瀧: 買った買った。前は目もくれないようなものなのに。オレなんかカーテンまで凝っちゃって。

卓球: (笑)こだわりをもっちゃってな。そうだ! 瀧、今度ニューズメーカーの『MYこだわーるど』に出してもらえよ、テーマはもちろん“カーテン”で。

瀧: いいねえ。“僕の場合カーテン選びは……”だって(笑)。

卓球: よし、決まったわ。


てなわけで鳥越さん(こだわーるど担当)今度、瀧くんを出してあげて下さいね。 テープ当選者 鹿児島県 立花○○ 長野県 椎橋○○ 東京都 馬場○○の3名です。 単行本制作も進行中! ただ今、メンバーのパーソナル企画を募集中。 誰に何をやってもらいたいかを記入して『濡れてシビれて・単行本企画』宛まで送ってきて下さい。ほんじゃまた来月!



※R&R News Maker 1993年3月号 (No.54), Victor Entertainment. p85 より転載

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